Special Interview Hiroyuki Fujita

Special Interview Hiroyuki Fujita

2017-06-01

プロゴルファー、藤田寛之氏。40代後半にして、第一線で活躍する「中年の星」だ。今年は、ゴルフ以外にワインのプロデュースでも話題をさらった。がむしゃらだった若い頃から、ゴルフでもプライベートでも年相応の変化が出てきた藤田プロ。
2016年シーズンの振り返りや2017年シーズンの抱負、そして、47歳という年齢について、正直な気持ちを語ってもらった。

text_Tsukasa Sasabayashi photo_Toyohiro Zenita (OWL Co.)

現状を受け入れながら適切に進化し続ける

 「年齢的なことも考えると、結構、頑張ったかな」。2016年シーズンを振り返った、藤田プロの率直な言葉だ。47歳にして、総合ランキング29位、2年ぶりに「ゴルフ日本シリーズJTカップ」への復帰も果たした。
「シーズン前半・中盤は厳しかったけれど、後半は、どうしても日本シリーズJTカップに戻りたい、といった思いでプレーをして、自分のゴルフができるようになりました」

一方で、「成績的にはまだファンの期待には応えられていない」との自覚もある。
「ここ2年、優勝から遠ざかっています。2017年シーズンは、ファンの皆さまと〈優勝〉の二文字を共有するのが目標です」

もちろん、年齢的にも「優勝」が簡単なことではないことは自覚している。
「40歳を超えると、疲れやすかったり、ケガをしやすくなったりと、衰えが来たな、と分かるようになりました。けれど、本当に来るのは45歳を超えてから。ギュンと速度を増して、ガクッと衰えます」

それでも、未だ優勝を狙えるトッププロとして戦えているのは、トレーニングの賜物にほかならない。若い頃から練習の虫。そして、それこそが自分の強みであることも知っている。
「僕は、階段を一段ずつ昇るタイプ。自分自身を的確に捉えながら、過大評価せず、コツコツと休まず努力し続けることができます」と藤田プロ。結果を出すためのトレーニング方法は?と尋ねると「今の自分に足りないものと必要なものを考え、そこに優先順位をつけて、足りないものを補っていくようにしています」と藤田プロ。しかし、「ただ、トレーニングを一所懸命やったから、勝てるというものではない」と続けた。
「ある意味、年齢、経験、体力、精神力などを考慮した妥協点が必要だと思っています。年を重ねると、若い頃のがむしゃらとは違う方向で練習をして、進化をしていかなくてはいけませんからね」

年齢を重て生まれた余裕。ワインという世界へ挑戦

若い頃はがむしゃらでゴルフが生活の全てだった藤田プロ。しかし今は、横道に逸れる余裕も出てきた。そのひとつが、ワインプロデュースだ。
「きっかけは、本坊酒造という酒造メーカーにスポンサーになってもらったこと。ワイナリーを持っていると聞いたので、是非行って、飲んでみたい、とお願いしたんです。僕もワインは大好きですからね」と語る表情は、心なし、ゴルフの話題よりも緩んでいる印象を受ける。以前から「自分の名前がついたワインを作りたい」という夢を持っており、プロデュースが決まったという。

「葡萄畑や工場でのワイン造りを見学して、テイスティングを重ねて、自分の好きな味を追求しました。ブドウの風味がしっかりとしていて、深みのある味に仕上がっていると思います」

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スポンサーである本坊酒造がマルス山梨ワイナリーを経営していることから、好きが高じてワインをプロデュース。足を運んでテイスティングを行って完成したのが「Hiroyuki Fujita Special Select Vin Rouge」とテイストが異なる「TEAM SERIZAWA Special Select Vin Rouge」。チャレンジを大切にする藤田プロならではの一本。

自分がいた証を残したい。そのために現役にこだわる

「中年の星」である藤田プロには、同世代のファンからの声援も多い。だからこそ、「その声援を糧に頑張れる」という。しかし、最近は、その頑張りが果たして賞だけなのかと考えることもある。
「これまで、多くの賞を獲得してみました。しかし、最近はそれだけでないとも考えています。〈藤田寛之〉がいずれこの世からいなくなっても、〈藤田寛之〉がいたから、今、ゴルフ界にこれがある。そう言われる何かを残したい」と語る。その何かを見つけるのは、これからの仕事だ。だからこそ、「レギュラーツアーにおいて、現役であり続けることにこだわっていきたい」のだという。

現在、47歳。レギュラーツアーのなかでは上の年齢となった。しかし、諸先輩方からは「まだまだ若い」と発破をかけられる。
「そんなプロスポーツは、他にはあまりないでしょう。だから、ゴルフは面白い」。その言葉からは、藤田プロの根幹にある「ゴルフ愛」が惜しみなく感じられた。

Profile
藤田寛之 Hiroyuki Fujita
1969年福岡県生まれ。葛城ゴルフ倶楽部所属。少年時代は野球に打ち込んでいたが、父親の影響でゴルフに出会うと高校時代に頭角を現した。92年にプロ転向し、97年のサントリーオープンで初優勝。2012年は日本シリーズJTカップ3連覇を含む、年間4勝を挙げて初の賞金王に輝いた。ツアー通算18勝。2016年に続き、米国をはじめ海外のトーナメントにも積極的に挑戦する予定。
オフィシャルサイト hiroyuki-fujita.com/
*デルタ航空は2011年からオフィシャルエアラインとして藤田プロを応援しています。

どの打席からもグリーンが見える心地よい練習スポット

目にも鮮やかな美しさを誇る3F建て全138席の練習場。施設にはマスターズを彷彿とさせる12フィートの高速グリーンやレストランなどのほか、会員専用の天然芝からのアプローチ練習場がある。ボールも指定耐久回数より早く入れ替えるなど、心地よくゴルフに打ち込める環境だ。

ハンズゴルフクラブ
神奈川県横浜市保土ヶ谷区仏向町1558
営業時間 7:00~24:00
Tel: 0120-045-041
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