日米教育委員会フルブライトジャパン


日米教育委員会
フルブライトジャパン

日米両政府によるアメリカ留学のための給付型奨学金、
「フルブライト奨学金制度」。研究者を始めとして、ビジネスマンやジャーナリストにも門戸が開かれている。ビジネスマンがなぜフルブライト奨学金を利用してアメリカに留学するのか。
その目的やメリットをマシュー・サスマン事務局長に聞いた。

多様性溢れる米国で高度に学び、
異なる文化の架け橋となる

少子化などにより減少している日本人留学生。しかし、フルブライト奨学金応募者では社会人が増加している傾向があるという。マシュー・サスマン事務局長は、その理由をビジネスのグローバル化にあると考える。

「大きなプロジェクトに携わるようになると、語学を含めたグローバルスタンダードのビジネススキルが足りていないことに気づく。それをきっかけに、より深い学びを求めて留学する人が増えています」
国を超えたビジネスが当たり前の現状で、サスマン氏はグローバルなビジネスパーソンを「どこでも誰とでも、どんな仕事でも、チャレンジして乗り越えられる人」と考える。

異なる文化や考え方の人たちと一緒にプロジェクトを進めることも多くなるからだ。「そういった意味では、アメリカへの留学は意義がある。キーワードは“多様性”です。アメリカ留学には、3つの多様性があります。ひとつは、学べる専門分野が多岐に渡ること。日本では行われていない研究分野も数多くあります。
2つ目は、多彩な教育機関。大学・大学院はもちろん、コミュニティカレッジ(公立の二年制大学)も多い。3つ目は、世界各国から留学生が集まっていること。これこそまさに、異なる文化や考え方を学ぶ最大のチャンス。

学ぶだけでなく、肌で感じることができるのです」とサスマン氏は語る。
また、学び自体も日本とは大きくことなるという。よく言われるのは「日本の大学では入学は難しいが卒業は簡単。アメリカの大学は入学も卒業するのも難しい」という話だ。サスマン氏も「アメリカでは、出席率が良くても成績が悪ければ退学となる。シビアだから一生懸命勉強します」と認める。
「もうひとつ、日米で異なるのは、授業の形態でしょう。アメリカの大学には、ふたつの特徴があります。ひとつは、クリティカルシンキングの重視。正解がない問題を生徒同士で話し合い、さまざまな意見を取り入れながら考える。

もうひとつは、発言力。自らの国の文化や立場について尋ねられる機会も多々あるので、日本を振り返る機会にもなります」

世界中にネットワークが広がりフルブライターがビジネスで協力

そういったアメリカへの留学を後押しするのが、今年で67周年を迎えるフルブライト奨学金だ。ノーベル賞を受賞した利根川進博士や小柴昌俊博士、国連事務次長を務めた明石康氏なども、若き日に利用した。「留学の目的には、“日米の相互理解に貢献できるリーダーの養成”が含まれ、留学後は、“直接的・間接的に日米関係の向上に貢献すること”が求められます」とサスマン氏。

最大の特徴は、フルブライターと呼ばれる同窓生同士のネットワークにある。奨学金の給付だけでなく、独自のオリエンテーションやエンリッチメントプログラムと呼ばれる研修を通じて奨学生間に深い絆が生まれ、そこで知り合った世界各国のフルブライター同士が、ビジネスで協力することもあるという。

ノーベル賞受賞者も輩出し、「日米の相互理解に貢献できるリーダー」となり「直接的・間接的に日米関係の向上に貢献すること」が求められるフルブライト奨学金に応募するのは、ハードルが高いと感じるかもしれない。

しかし、サスマン氏は、「地道な活動でいいのです。アメリカでの研究や学びをもとに論文を発表したり、組織内でリーダーシップを発揮したり。確かに、目に見える実績を残す方は多いのですが、貢献の方法はさまざまです」と言う。そして、「フルブライト奨学金の門戸は誰にでも開かれている。合格のために必要なのは、明確な留学目的と留学後のキャリアプランを持ち、いかに留学の準備ができているか、ということです」と続けた。

「年齢も人種や信条も関係ありません。私たちは、社会に貢献する気持ちを持った未来のフルブライターに会えるのを楽しみにしています。興味があれば、是非、応募してみて下さい」

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若い世代への フルブライトのPR
「50代以上にとってフルブライト奨学金は、非常によく知られた存在です。しかし、若い世代では留学方法や留学先の選択肢が増えたこともあり、残念ながら徐々に知名度が低下しています。次世代につなげるために、再び、フルブライト奨学金の存在を知ってもらうことが重要です」とサスマン氏。

Webサイトをリニューアルし、フルブライターの留学体験談の掲載やSNSによる情報発信などを始めたという。
アメリカ留学から最近帰国した若い日本人フルブライター有志が「TEDxFulbrightTokyo」を独自で立ち上げたことは、フルブライト奨学金の認知度が高まることにつながるので、「彼らには大変感謝している」とサスマン氏はいう。

「TEDxFulbrightTokyo」は、「TEDx」の精神である「IdeasWorthSpreading」とフルブライト設立の精神「異なる文化間の相互理解」から、フルブライターが得た国・文化・分野を越えた学びを共有する場である。
第2回目の実施となる2019年は、“Find a new path”をテーマに、日米にフルブライターが登壇し、プレゼンテーションを行う。

 

フルブライト・プログラムとは
日本におけるフルブライト・プログラムとは日米両国政府による留学制度で、日米教育委員会(フルブライト・ジャパン)が運営する。
一般公募の奨学金制度として国際的な評価を得ており、同窓生の多くがさまざまな分野で活躍している。

「2020年度 日本人対象アメリカ留学フルブライト奨学生募集」
フルブライト奨学金は、奨学生に対してそれぞれの専門分野の研究を進めるための
財政的援助を行うとともに、何らかの形で日米の相互理解に貢献できるリーダーを養成することを目的としています。
2020年度の申し込み受付期間は2019年4月1日~5月31日で、下記Webサイトからのオンライン登録となります。

募集要項は委員会のWebサイトからダウンロードしてください。

https://www.fulbright.jp/scholarship/index.html