岡山県倉敷市はシェア70%を誇る日本の帆布生産の一大産地だが、その倉敷で1888年(明治21年)に創業、日本で最も古い帆布メーカーが「タケヤリ」だ。倉敷の工場では3代目武鑓和夫が1968年にベルギーから日本に持ち込んだシャトル機ピカノールはいまでも稼働しているが、この機械から生み出される1号から3号の極厚の帆布は、世界中で「タケヤリ」でしか織ることはできない希少な帆布だ。ちなみにこれらの帆布は小学校の跳び箱や体育館マットとして使われている基布で、その厚みや堅牢さを経験された方も多いだろう。

今回紹介するのは、同社がデザインしたバッグブランド「TAKEYARI CANVAS」の撥水タイガー帆布シリーズ。

撥水タイガー帆布シリーズの代表作。同社の基準では9号帆布と呼ばれる素材で、コットン100%。素材に施されたパラフィン加工は自衛隊のテントなどにも使われている技術だ。上/スクエアバッグ W32×H47×D15.5cm。約1kg。¥26,000( 税別) 下/ワンショルダーバッグ W16×H30×D2-3cm。約600g。¥12,800(税別)

バッグ下部に付けられたブランドのマーク。ブランド名は創業者の苗字に由来する。

優れた撥水性を持つ糸密度の詰まった9号帆布に使用し、トラックの幌や自衛隊のテントなどにも使われる特殊なパラフィン加工を施して、強力な撥水性を実現した。さらにバイオ加工をかけて帆布を柔らかく仕上げているので、使うほどに馴染み、ジーンズのようなエイジングが楽しめる。

「スクエアパック」は、PCを収納できる衝撃吸収入りポケットなどを内部に持ち、書類やファイルなどが収納しやすいバックパックタイプ、開口部が大きく開くのでとても使いやすい。「ワンショルダーバッグ」は、携行品をまとめて入れるのに便利なサイズで、コンパクトながら2ルームの設計。旅に最適だ。メインルームには500mlのペットボトルも入る。

確かな機能性を備えながら、経年変化でシワなどが味となる。きっと相棒のような存在になるに違いない。

タケヤリ ☎086-485-1111
www.takeyari-tex.co.jp

Profile

小暮昌弘(こぐれ まさひろ)
1957年生まれ。法政大学卒業後、(株)婦人画報社に入社。2005年から07年まで『MEN’S CLUB』編集長。
現在は、『Pen』『Men’s Precious』『サライ』等のファッション誌を中心に活躍。