オレゴン州ポートランド市内にある古い建物を生かした本社。社内やガラージと呼ばれる 直営店は、廃材を活用した家具や設えで構成されており、 アップサイクルでそしてスタイリッシュな空間になっている。

 

サステイナブルで アップサイクルな 「KEEN」の取り組み

生態系の保護や持続可能な資源の利用など環境への配慮にこだわり実践するアウトドアシューズブランド「KEEN」の活動をレポートする。

環境への配慮が企業そして個人にも求められる時代 となって久しいが、いち早く、2003年のブランド立ち上げ時 から環境を意識した取り組みを行ってきたのが、米国・ポートランドに本拠を構えるアウトドアシューズブランド「KEEN(キーン)」だ。「サ ンダルは、つま先を守ることができるのか?」という創業者の疑問をきっかけに誕生し、「屋根のないところをすべて愛する」ライフスタイルのためにシューズづくりを続けている。
KEENの魅力は、スタイリッシュで機能性に優れたシューズ製品自体もさることながら、その考え方や活動にもある。その代表的な事例のつが、同社のモノづくりの方法だ。「モ ノづくりはどうしても環境に負荷をかける、だからこそ軽減するための努力が必要」という考えに立ち、「 Consciously Created (邦題 : 地球と人にやさしいツクリカタ)」という理念を掲げ、アップサイクル(=サスティナブルなモノづくりの新しい方法論)な取り組みを実践しているのだ。

製品には大きく4つのアップサイクルな方法が導入されている。

1つめは殺生物剤不使用のインソールの採用だ。シューズの防臭に あたり、地球の生態系を崩す能力を含む殺生物剤を100%排除。微生物で防臭するプロバイオテックス技術を採用することで、生態系にダメージを与えることを回避している。

2 つめはデトックスな活動である、過フッ素化合物(PFC)不使用の撥水加工への転換だ。PFCは発がん性が疑われており、また分解が非常に遅く長期間に渡って環境に残り続 けることから、PFCを使用しない撥水加工にすることで生態系への影 響を抑えている。

3つめが製革工場の環境対策を監査する国際的な団体「レザーワーキンググループ(LWG)」認証レザーの使用だ。LWG認証工場のレザーを採用することで化学物質の使用を抑え、河川流域への汚水の流出を制限に貢献している。現在、KEEN製シューズの95%がこの認証レザーを使用しているが、同社はこれを100%に引き上げる努力を行っているという。

4つめがプラスチック再生繊維の使用である。繊維製造工程における天然資源使用を最小限とすることで、製造時に排出される温室効果ガスの発生を削減できるほか、リサイクル繊維を使うことで地球環境保護にも有効となることから部分的に使っているのだ。これは、まもなく発表される2020年春夏モデルから採用される。

これら4つのすべてに取り組んでいるのは、シューズ分野では K E E N が初だ。また、こうしたサステイナブルかつアップサイクルな取り組みだけでなく、より良い未来のためにより良く、という哲学のもと、社会貢献活動にも力を入れていることも、 同社の大きな特長であり魅力だろう。「Giving Back:社会への還元」「Taking Action:市民活動支援」「Reducing Impact:環境負荷の低減」という3つのテーマを「KEEN EFFECT(キーン・エフェクト)」と呼んで、長年にわたり実践している。例えば地元ポートランドでの自然遊歩道の整備活動、米国の大自然の保護を訴える署名活動、そしてタイや中国といった工場を持つ地域でのビーチクリーン活動など、KEENの活動は地元米国にとどまることなく、世界各地で行われており、ここ日本でも自然災害緊急支援「DISASTER RELIEF 」プロ ジェクトとして、被災地域の復興支援を行っている。

環境問題がなお一層声高に叫ばれる現在、自らが環境を意識し、行動することが大切なことはいうまでもないが、実践がなかなか伴わないのが実際だったりもする。KEENのような環境や社会に貢献するブランドを身に纏うことから始めてみるのも、環境への配慮の一歩ではないだろうか。

 


世界各地で展開。KEEN EFFECT活動

「KEEN EFFECT(キーン・エフェクト)」とは 「Giving Back:社会への還元」、「Taking Action:市民運動」、 「Reducing Impact:環境負荷の低減」の 3つのテーマを主軸に置いた、同社の地球や社会の環境保護活動および社会貢献活動のこと。世界各地で活動を行っている。写真は地元ポートランドでの自然遊歩道の整備活動や米国での自然保護区保護を訴える署名活動、タイや中国でのビーチクリーン活動、フィリピンでの復興支援活動だ。


被災者やボランティアに靴を無償配布。 災害支援活動「DISASTER RELIEF」

日本各地に甚大な被害をもたらした 2019年秋の台風15号・19号でも、KEENは被災した地域の支援活動を実施。災害復興支援を“DISASTER RELIEF”と名付け、寄付金の捻出や社員らも災害支援ボランティアに参加。泥かきや倒壊した家屋の復興活動、被災された方へ靴の無償提供を実施した。写真は長野県の被災地域でのシューズ配布活動だ。

 


Information サステナブルなテクノロジー満載。

KEENの最新モデル

 

JASPER/ジャスパー

クライミングシューズのデザインとコンフォートシューズを ハイブリッドしたスタイリッシュなアウトドアスニーカー。 厚めのソールをはじめつくりはタフネスさがある一方、 履きやすく快適性も抜群。カラーバリエーションが 豊富なことも大きな魅力。KEENを代表する ロングセラーモデルのひとつだ。 アディショナルシューレース付き。税別価格:11,800円

 

 

HOWSER Ⅱ/ハウザーツー

形状記憶機能を持ち、快適なクッション性を生む フットベッドとソフトで暖かいマイクロフリースライニングを 採用したリラックスフットウェア。履き心地も良く、 脱ぎ履きも容易。シンプルなデザインは 幅広いコーディネートにも対応し、ルームシューズにも最適。 機内や旅先でも活躍してくれる一足。 税別価格:8,000円

 

 

NEWPORT/ニューポート

創業モデルであり、同社を象徴する 画期的なサンダル。つま先を保護する構造が特長で、 シリコン液を浸透させた防水ヌバックレザー、 足裏の形状に合わせて立体成型された EVAフットベッド、 レーザーサイピングを施した アウトソールなど、KEENの哲学が凝縮された、 使う場所を選ばない一足。税別価格: 16,000円

 


KEEN GARAGE – PORTLAND
505 NW 13TH AVE, PORTLAND, OR 97209  ☎+81-971-200-4040
営業時間 月~土:10AM –7PM 
     日:11AM –5PM